中海岸のコートハウス
2010年 神奈川県 RC造 地上3階 敷地面積：186.84㎡ 建築面積：112.04㎡ 延床面積：201.58㎡
市街地の一角に建つコートハウス型の二世帯住宅です。
分離型の二世帯住宅で、１階と２階で世帯を分かちそれぞれの玄関は別々としています。
箱状の外形の中に各戸専用の中庭や共用の屋上庭園を内包し、プライバシーを守られながら緑と親しむ暮らしが展開します。
それぞれの庭は立体的に連続し、各世帯を穏やかな距離感でつなげます。
美しく植栽をされた住まいは、暮らしだけでなく街の風景にも潤いをもたらすでしょう。
南の前面道路から見た外観。１階左がアプローチ。２階右は屋上庭園で、奥には１階の中庭、そして３階にも屋上庭園があり立体的につながっています。
玄関扉を開けると、枝振りのきれいな姫沙羅のある中庭の風景が目に飛び込みます。左奥がリビングで、中庭を囲むコの字型の平面となっています。
リビングから中庭を見ています。コの字型に空間がつながる様子がよく分かります。床から天井までの大きなガラス窓としていることで、室内と庭がひとつながりに連続します。
ガラスは全てペアガラス。きちんと軒を設けていますので、夏はきびしい日射しを遮り、冬は陽が差し込みます。
中庭の向こうは寝室と和室。その上が屋上庭園となっています。南の棟を平屋とすることで採光を確保し、屋上庭園の様子を１階からも楽しむための工夫です。
庭とつながる雰囲気が分かるでしょうか。
中庭。左（北）がリビング、右（南）が寝室です。
竣工から6年後の様子。主木の姫沙羅の足下には霧島躑躅とブルーベリー。
屋上庭園の緑が見えます。デッキは木製で、室内から気軽に出ることが出来ます。
玄関方向を見る。
道路に面した和室は、窓の大きさを絞っています。
和室から中庭を見ています。障子を壁の中に引き込んだ様子。
２階の玄関ホール。１階と同じように、目の前に中庭が見える。
玄関ホールから南を見る。奥は道路に面する屋上庭園。閉じた箱の中で庭に大きく開いたコートハウスですので、プライバシーを守りつつ明るい空間になっています。
リビングから中庭を見る。中庭の姫沙羅、その奥に屋上庭園が見えます。
リビング・ダイニングに面したバルコニーの端部には、室内への視線を遮り通風を得る格子を設けています。テレビ台は製作家具です。
壁一面に造り付けの収納。左がキッチン。ダイニングテーブルも製作家具です。
リビングからキッチンを見る。キッチンは、物が丸見えにならないように手元を隠しています。
キッチンからは庭の緑が眺められ、料理中も家族と会話が出来ます。
壁の上部にガラスを入れることで中庭につながる明るい個室。将来、間仕切ることも可能です。
寝室からスタディコーナー越しに屋上庭園を見る。個室と同じように、ガラス越しに屋上庭園の風景とつながります。
スタディコーナーは、屋上庭園に面した気持ちの良い場所。藤棚を設けているので、春は華やかでしょう。
この屋上庭園は道路からも見える位置にあり、街に「緑のおすそ分け」をしています。
各世帯の玄関は別々ですが、室内の共用階段で雨に濡れずに行き来が出来ます。
共用階段をそのまま登れば、屋上庭園へ行くことが出来ます。
屋上には、草花を育てる花壇、食卓を彩る家庭菜園を設けています。
屋上庭園から見下ろす。２階の屋上庭園、そして１階の中庭へと緑が立体的につながっています。
屋上庭園から見下ろす。２階の屋上庭園、そして１階の中庭へと緑が立体的につながっています。
